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準防火地域にはある利点がある

お疲れ様です。

夏の空になってきましたね!

雲もそんな顔を見せ始めました。

 

今日はちょっと建築的なことをお話したいと思います。

去年末より、「通則認定」というものが使用できなくなりました。

通則認定とは、鋼製サッシ(窓・ドア等)を各メーカーが

『同じ作りですので国が指定する規定にのっとっています!』

簡単に言うとこんな感じです。

 

ですが、認証試験において、基準を満たす性能を確保できていない!!

という事態が起きました。

 

そこで各メーカーが「通則」ではなく「個別」に試験を行い

「個別」に認定を取得するという流れになります。

 

そして今、

各メーカーの 「防火窓」 「防火サッシ」 「防火ドア」

と、言われる 「個別認定サッシ」 が流通しているわけです。

 

用途地域上、法第22条地域と呼ばれる一般地域には

比較的安価な 「アルミサッシに複層ペアガラス」 が一般的です。

デュオPG1

(※今回はLIXIL社のトステムを参考にいたします。)

それ以上の等級のモノでは、ただ単にコストアップに繋がる為です。

 

 

ですが、準防火地域(防火地域)ではこのサッシが使えません。

そこで「個別認定サッシ」が登場します。

防火戸FGS1

 

この「個別認定サッシ」にはある利点があります。

それは「Low-e ガラス」 を使用していることです。

 

Low-e ???

Low-eとはLow Emissivity(低放射)の略でガラス内面に

特殊な金属膜を設けたもので

断熱性・遮熱性に優れたガラスのことです。

こちらが分かり易いです。

 

ガラス種類だけでもなんだかたくさんあるんですよ!

複層ガラス種類

 

話を戻して…

準防火・防火地域では上記の「個別認定」のサッシ ’’しか’’

使えません。(法の緩和で使える場合もあるがほとんど例外的)

そして、無条件でLow-eガラスがついてくる。

防火にも優れ・断熱、遮熱にも優れている。

金額は一般地域より上がりはしますが

ランニングコストを考慮した場合には、全く必要のない

コストアップだとは思えません。

 ※防火窓には必然的に網入りガラスという斜めに針金のようなものが

  入っているガラスになります。

  これは 「防犯には全く関係ない」 ので、防犯対策なら

  「防犯ガラス」 の使用をおすすめします。

 

むしろ、2020年の新築住宅には

『低炭素住宅』 という、省エネルギーで断熱性能に優れた住宅が

義務となります。

今までのように、金額を落として安い家を・・・

という考えを、ひとつランクアップして

新築を考えなければいけない世の中になります。

 

一般地域ではやらなくてよい!ということではなくなるのですね。

これから家を建てるという方は、

たとえば、リビングや寝室・子ども室等のみ

ガラスをLow-e にするという手段も良いでしょう。

 

まだまだ家を買うなんて先だなぁ。

という方は、是非Low-eガラスを検討してほしいと思います。

 

また省エネルギー対策として断熱材の等級も上げなくてはなりません。

『そんな上げてばかりで予算が…』

国は酷い制度を課してきますね…

 

ですが裏を返せば、

性能のよい製品が世の中で生まれていて

電気代がかからず快適に過ごせる家電がある。

 

イニシャルコストはそれなりにかけても

ランニングコストを抑えることが

「長く快適に住まう」 秘訣なのではないのかなぁ

と そんな風に思うのです。

 

 

工務店として、作り易い住宅を作り続けるのはとても大事なことです。

ですが、世の中がどんどん変わっていくのに、

設計も施工も

建築業だけでなく、あらゆる業種でも

今までのやり方にこだわったままではいけませんね。

 

大事なのはお客様が何を求めているのか

金額や外観だけでなく、見えないところ

(上記内容ならランニングコストですかね)

を、見ていこうとする姿勢を持ち続けなくては

いけませんね!!

 

設計課 稲葉

断熱性能等について、お気軽にお問合せください!!